会計ソフト会社に29年、社長業は19年目。中小企業の現場で生まれた仕事の仕組みを、AI時代向けに作り直しています。
「集客ツールを入れるなら、LINEに強いものを選んだほうがいいですよね?」
よく聞かれます。答えは「商売によって変わります」です。歯切れが悪くて申し訳ないのですが、ここを商売のかたちを見ずに決めてしまうと、あとで効きます。
先に立場をはっきりさせておきます。私はLINE配信を否定しません。効く商売では、これ以上の道具はありません。この記事は、自分の商売がどちら側かを見分けるための材料を並べるものです。
先に結論:LINEは「効く商売」がはっきりしている道具です
- 効く商売なら、月々の費用を払ってでも入れる価値があります。迷う必要はありません
- 効きにくい商売で入れると、一番お金のかかる機能に、一番使われないまま払い続けることになります
見分ける材料を3つ挙げます。
判断材料1:費用は「ツールの月額」ではなく「LINE側」で伸びます
ここが一番誤解されているところです。
UTAGE(ウタゲ)のようなツールを契約すると、LINE配信の機能が使えます。ただし、LINE公式アカウント自体の利用料は、ツールの月額とは別にLINE側へ支払います。UTAGE公式サイトにも「LINE公式アカウント利用料」が別途発生する場合がある旨の記載があります(出典: UTAGE公式サイト 2026年7月30日確認)。
そのLINE側の料金は、こうなっています。
| プラン | 月額固定費(税別) | 無料メッセージ |
|---|---|---|
| コミュニケーション | 0円 | 200通 |
| ライト | 5,000円 | 5,000通 |
| スタンダード | 15,000円 | 30,000通 |
追加メッセージを配信できるのはスタンダードプランのみで、1通あたりの単価は段階制です。
| 追加メッセージ通数 | 1通あたり(税別) |
|---|---|
| 1〜50,000通 | 3円 |
| 50,001〜100,000通 | 2.8円 |
| 100,001〜1,000,000通 | 2.6円 |
| 1,000,001〜10,000,000通 | 2.2円 |
出典: LINE公式アカウント 料金プラン(LINEヤフー for Business) 2026年7月30日確認
大事なのは通数の数え方です。公式には「『メッセージを送った回数』×『送った友だちの数』を『通数』としてカウントします」と書かれています。つまり友だちが増えるほど、同じ配信本数でも通数が掛け算で伸びます。
上の単価表から試算すると、月4回配信した場合はこうなります。
| 友だちの数 | 月の通数 | LINE側の月額(税別・試算) |
|---|---|---|
| 5,000人 | 20,000通 | 15,000円(無料枠の中) |
| 10,000人 | 40,000通 | 45,000円 |
| 20,000人 | 80,000通 | 165,000円 |
※公式の単価表をもとにした当サイトの試算です。配信回数や吹き出し数で通数は変わります。2026年10月1日に追加メッセージ料金の改定が予告されていますので、契約前に必ず公式ページで最新の単価をご確認ください。
友だち5,000人までなら、ほぼ気になりません。ここがLINEの強い領域です。一方で友だちが2万人を超えるあたりから、配信そのものが経営判断の対象になります。
判断材料2:リストをどこに置くか
メールアドレスは、自分の手元にデータとして持てます。配信サービスを乗り換えても、集めた人との関係は残ります。
LINEの友だちとのつながりは、LINE公式アカウントというプラットフォームの上にあります。ここは性質の違いなので、良い悪いの話ではありません。ただ、10年続ける商売なら、リストをどこに置くかは一度考えておく価値があります。
情報発信の分野では、リストをメールに一本化している方もいます。イケハヤ氏は自身のマーケティング教材で「LINEかメルマガか」を独立した節として扱い、結論としてメルマガを推奨しています。理由として挙げているのは配信コストとアカウント停止リスクで、この記事の判断材料1・3と同じ論点です(出典: イケハヤ氏『明鏡』第4章)。
判断材料3:業種・業態に定めがあります
LINE公式アカウントには「LINE公式アカウントガイドライン」という公式文書があり、その中に「ご利用いただけない業種・業態、商品・サービス」という項目が設けられています(出典: LINE公式アカウントガイドライン 2026年7月30日確認)。
自分の商売が該当するかどうかは、思い込みで判断せず、原文を一度読んでおくのが確実です。仕組みを作り込んだあとで気づくと、作り直しになります。契約前の10分で済む確認です。
見分け方:あなたの商売はどちら側か
| LINEが効きやすい | LINEが効きにくい |
|---|---|
| お客さまが個人(BtoC) | お客さまが法人(BtoB) |
| 買うか決めるまでが短い | 決裁に複数人・数か月かかる |
| 予約・リピートが売上の中心(店舗・サロン・教室) | 商談と見積の往復が中心 |
| すでにLINEで問い合わせが来ている | やり取りはメール・電話・Webフォーム |
| セミナーや講座のリマインドが売上に直結する | 担当者の個人LINEに送るのが商習慣に合わない |
| 友だちは数千人規模で回る | 友だちが数万人規模になる見込み |
右の列が3つ以上当てはまるなら、LINE連携の強さを基準に道具を選ぶ必要は、おそらくありません。
とくに法人向けの商売では、これは相性の問題です。日本の商習慣では、取引先の担当者の個人LINEに営業連絡を送ることは、まず歓迎されません。ここを無理に通そうとすると、道具ではなく関係が傷みます。
「両方やる」は、慣れてからにしてください
メールとLINEを同時に始めたい、というご相談もよくいただきます。おすすめしません。
理由は単純で、集客の入口が2つになると、どちらの改善もおろそかになるからです。お客さまの側も「どっちに登録すればいいのか」で迷います。まず1つに絞って、数字が読めるようになってから足すほうが早く進みます。
まとめ
- LINEの費用はツールの月額とは別に、LINE側で発生する。友だち数×配信回数で伸びる仕組み
- 友だち5,000人規模なら月15,000円(税別)の枠内。2万人規模になると試算で月165,000円(税別)に届く。2026年10月1日に料金改定が予告されている
- メールアドレスは手元に持てる。LINEの友だちはプラットフォームの上にある
- 「ご利用いただけない業種・業態」の定めがあるので、契約前に原文を一読する
- BtoB・商談型・決裁が長い商売なら、LINE連携の強さを基準に道具を選ぶ必要はおそらくない
料金・規約は変わることがあります。判断の前に、各公式サイトで最新情報をご確認ください。
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LINEが要らない側だった方へ——選択肢をひとつ挙げておきます
ここまで読んで「うちは右の列だった」という方に、選択肢を1つお伝えします。
私は今、「GIFTED HUNT(ギフテッドハント)」という日本語対応のオールインワンツールを扱っています。集客からLP作成、顧客管理までを1つにまとめられるもので、UTAGEより料金は抑えめです。なぜ安いのか、弱いところを先にお伝えします。
- LINE連携が、今のところありません(開発中)。LINE配信を軸にした集客をお考えなら、UTAGEのほうが向いています
- 海外生まれの基盤を日本語化した製品です。GoHighLevel(ゴーハイレベル)という海外のプラットフォームをもとに、日本の中小企業向けに日本語でパッケージ化したものです
「聞いたことのないツールでは」と思われるかもしれないので、母体の規模もお伝えします。GoHighLevel(ゴーハイレベル)は公式サイトの実績で、2023年時点の顧客6万社超、2026年7月時点でプラットフォームユーザー700万超という規模で使われています(出典: GoHighLevel公式サイト about-us・公式トップページ 2026年7月29日確認)。
得意なのは、商談の段階を見るパイプライン管理、長い追いかけの自動化、既存システムとつなぐAPIです。LINEを使わない集客——法人向けの商談管理やワークフロー自動化をお考えの方には、知っておいていただきたい選択肢です。
GIFTED HUNTは月数千円のエントリープランから試せます 👉 https://giftedhunt.com/
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