会計ソフト会社に29年、社長業は19年目。中小企業の現場で生まれた仕事の仕組みを、AI時代向けに作り直しています。
私は以前、UTAGE(ウタゲ)を契約して使っていました。今は解約していますが、それは「UTAGEが悪かったから」ではありません。事業のかたちが変わって、必要な道具が変わったからです。
この記事は、UTAGEの良いところだけを書きます。比較も、乗り換えの話も出しません。
UTAGEの評価はどこを読んでも「LINE連携が強い」で終わりがちです。それは事実ですが、それだけでは作り手が何を考えて作ったのかが伝わりません。私が契約者として感心したのは、むしろその先の設計でした。
先に結論:UTAGEの価値は「機能の数」ではなく「線引きの潔さ」です
道具を選ぶとき、機能一覧の長さを比べてもあまり意味がありません。大事なのは、作り手が「ここまではやる、ここからはやらない」を決めているかどうかです。決めていない道具は、使っているうちにどこかで迷子になります。
UTAGEはこの線引きが潔い。以下の5点は、どれもその表れだと思っています。
(1)料金プランが実質1本——機能の出し惜しみをしていない
UTAGEの料金は月額19,700円(税込21,670円)で、実質1プランです。初期費用は無料、14日間の無料お試しがあり、契約期間の縛りもありません(出典: UTAGE公式サイト 2026年7月29日確認)。
これは地味ですが、相当な判断です。
同種のツールの多くは、安いプランで入り口を作り、本当に必要な機能は上位プランに置きます。使い始めてから「その機能は上のプランです」と分かる。あの体験が、道具への信頼をいちばん削ります。
UTAGEは最初からフル機能を渡します。契約前に月2万円強という数字を正面から見せて、それで選んでもらう。売る側として、これは勇気の要る設計です。
(2)「無制限」の範囲が広い——伸びたら料金が上がる、にならない
UTAGE公式サイトでは、LINEアカウント数、メッセージ配信数、ページ作成数、会員サイト作成数について「無制限でご利用頂けます」と明記されています(サーバー過負荷回避のため利用状況を監視、との但し書きあり。出典: 同上)。
事業が伸びると料金も上がる仕組みだと、うまくいったときに「配信を絞ろうか」という判断が頭をよぎります。せっかく増えたお客さまに、コストを理由に連絡を減らすことになる。
そこを固定にしている。順調に伸びた月に請求書を見て青くなる心配がない。この安心感は、運用してみると想像以上に効きます。
(メール配信時の別途費用、LINE公式アカウント側の利用料、決済代行会社の利用料は別に発生する場合があります。ここは契約前に確認してください)
(3)2026年4月にAI連携(MCP)へ対応——国産ツールとしては相当に速い
UTAGEは2026年4月から、AIエージェント経由での操作に対応しました。MCP(Model Context Protocol=AIツールとサービスをつなぐ共通規格)に対応し、claude.ai・Claude Desktop・Claude Code等から日本語で指示を出して、ファネルやページを作れます(出典: UTAGE公式マニュアル「API機能・AI連携(MCP)をリリースしました」 2026年7月30日確認)。
なお、公式サイトの「AIアシスト機能」(ChatGPTベースの文章作成支援)とは別の機能です。
この速さは評価に値します。MCPという規格自体がまだ新しく、国内のマーケティングツールで対応しているものはほとんどありません。海外の大手が動いてから1年遅れて追いかけるのが日本のSaaSではよくある流れですが、UTAGEは早い段階で乗りました。
しかも対応範囲を「ファネル管理・ページ構築・配信管理・メディア」の4つに限定して公開しています。商品登録やイベント機能は現時点でAPIの一覧に入っていません。全部できると謳わず、できる範囲を先に出す。使う側は「どこまでAIに任せていいか」を迷わず判断できます。
(4)「空白のファネル」——作ったものを、ツールの中に閉じ込めない
UTAGEには「空白のファネル(HTML)」というテンプレートがあります。自分で書いたHTMLを、そのまま貼り付けてページとして公開できる機能です(PHPは使えず、JavaScriptの直書きのみ可)。
これは、ツールを作る側からするとあまり得のない機能です。専用エディタで作らせたほうが、ユーザーは外に出にくくなります。それでも入れている。
AIにコードを書かせる時代に、この一手は効きます。生成したHTMLをそのまま公開できるので、ツールの表現力に自分の仕事が縛られません。囲い込まない姿勢が、機能のかたちで出ている例だと思います。
(5)入りやすく、出やすい——契約条件に自信が出ている
初期費用が無料、14日間の無料お試し、契約期間の縛りなし(出典: UTAGE公式サイト 2026年7月29日確認)。
年間契約で縛らないのは、月ごとに選び直されることを受け入れるという意味です。使い続けてもらえる自信がなければ、こういう条件は出せません。
私自身、解約するときに引き止めで消耗した記憶がありません。道具の善し悪しとは別の、会社としての振る舞いの話です。
LINE連携については、すでに別の記事で書いています
もちろん、UTAGEの中心にあるのはLINE連携です。ステップ配信、シナリオ遷移、ラベル付与、リマインドが、メールとLINEの両方で同じように扱える前提で組まれている。この完成度は、海外製ツールを日本語化しただけでは届きません。詳しくは以下をご覧ください。
まとめ
- UTAGEの料金は月額19,700円(税込21,670円)の実質1プラン。機能を上位プランに隠していない
- LINEアカウント数・配信数・ページ数・会員サイト数が無制限。事業が伸びても料金が跳ねない
- 2026年4月にAI連携(MCP)へ対応。国産のマーケティングツールとしては早い判断で、しかも対応範囲を限定して公開している
- 「空白のファネル」でHTMLを直接持ち込める。ツールの中に仕事を閉じ込めない設計
- 初期費用無料・14日間無料・契約の縛りなし。入りやすく、出やすい
日本のBtoC向けにファネルを組むなら、UTAGEは今でも第一候補に挙がる道具だと思います。
料金・機能は変わることがあります。判断の前に、公式サイトで最新情報をご確認ください。
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