案内を出す先を増やそうとすると、たいてい最初に出てくるのが「もう一つ作ろうか」という話です。売り出しごとに一つ、扱う商品ごとに一つ。分けたほうが整理できそうに見えます。私も一度そうしました。そして半年後に、名簿が二つに割れていることに気づきました。
分けたい人は、思ったより多い
これは私だけの感覚ではないようです。2026年8月21日に、検索の窓に出る補助の言葉を自分で引いてみました。「ライン(LINE)公式アカウント 複数」と打つと、続きの候補として「複数人で管理」「複数作成」「複数アカウント」「複数端末」「複数 管理」が並びます。「分ける」と打つと「友達 分ける」「個人 分ける」が出る。
つまり、増やしたい人と、増やしたあとの管理で困っている人が、同じくらいいるということです。困りごとが先に検索されているのですから、増やす前に読んでおく価値はあります。
分けると、横につながらなくなる
連絡先を二つに分けると、その二つの間で情報が行き来しなくなります。片方で「資料を受け取った人」という印を付けても、もう片方には伝わらない。同じ人が両方にいても、こちらからは別人に見えます。
すると何が起きるか。同じ人に同じ案内が二度届きます。逆に、片方だけで告知した内容が、もう片方の人には一生届きません。整理のつもりで分けたのに、手元でやることは倍になり、届き方はまだらになる。私が半年かけて確かめたのは、この一点でした。
一つにまとめておけば、印も履歴も同じ場所に残ります。誰がどの案内で反応し、どこで止まったか。それが一覧で見えることの価値は、アカウントが一つ増えることで得られる見た目の整理より、はるかに大きいと私は思っています。
分けてよいのは、目的が別のときだけ
では分けてはいけないのかというと、そうではありません。基準は一つです。相手が別なら分ける、商売が同じなら分けない。
たとえば、すでに買ってくれた人への連絡と、これから知ってもらう人への案内は、話す内容がまるで違います。ここは分けたほうが、どちらも書きやすい。いっぽう、同じ商売の中で売り出しのたびに新しく作るのは、分ける理由になりません。相手は同じ人だからです。
作る前に、その連絡先で何をしたいのかを一行で書いてみる。書けないなら、まだ作らなくていい合図だと思っています。
試しに作ってみるぶんには、いくつ作ってもかまいません。実際に触ってみないと、何ができて何ができないかは分かりません。困るのは、試しで作ったものにお客さんを入れてしまい、そのまま本番になってしまうことです。試す用と、人を入れる用。ここだけは、はじめに線を引いておきます。
名簿が二本あるなら、つなぐ手を先に
事情があって、電子メールと手元の連絡手段の両方を使うこともあります。私のところもそうです。この場合は、同じ人が両方にいることを、こちらの側で結び付けておく必要があります。
結び付けておくと、片方で付けた印がもう片方でも効きます。結び付けていないと、送る筋道を二本ずつ作ることになり、増えるたびに倍々で膨らんでいく。私は結び付けの仕組みが手元に無い時期に始めてしまい、二本立てのまま長いこと放っておきました。あとから直すのは、最初に決めておくよりずっと骨が折れます。
二つ持つなら、置くものを変える
両方を使うと決めたなら、置くものを変えると意味が出ます。私は、いちばん欲しいと思ってもらえそうなものを、登録の手間が重いほうに置きました。手間が重い側は、そのままだと誰も通ってくれません。だから、そこにしか無いものを一つ用意する。
これを決めてから、こちらの都合ではなく相手の順路で考えるようになりました。先にどちらを渡し、次にどちらへ渡るか。順番が決まると、書く文面も自然に決まります。
増やす前に、目的を一行で書く。分けたら横につながらないことを承知しておく。二本になるなら、結び付ける手を先に用意する。この三つを先にやっておけば、あとで名簿を突き合わせる週末は来ません。
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